Vol.10 古来より秦野に鎮座する関東三大稲荷「白笹稲荷神社」

Vol.10 古来より秦野に鎮座する関東三大稲荷「白笹稲荷神社」

今回は、金井酒造店の主要銘柄である「白笹鼓」の名前に由来する「白笹稲荷神社」(秦野市今泉)の宮司 金子さんにお話を伺いました。
白笹稲荷神社の宮司 金子さん
―白笹稲荷神社について教えてください。
白笹稲荷神社が創建された年代は定かではありませんが、神様の御霊を本宮の京都•伏見稲荷大社より秦野に勧請した霊験あらたかな神社です。江戸時代に編纂(へんさん)された相模国の地誌「新編相模風土記」には当神社の初午祭の様子が記されており、古き時代から地域の人々や崇敬者に支えられていたことが分かります。昭和初期には境内が人であふれかえるほどの賑わいを見せるなど、長い歴史に育まれ現在へと引き継がれています。
「白笹鼓」の由来となった白笹稲荷神社
また、当神社は関東三大稲荷(茨城・笠間稲荷、東京都北区・王子稲荷)の一つに数えられ、全国から参拝者がお参りにいらっしゃいます。毎年2月初午(はつうま)の日には、五穀豊穣や商売繁盛などを祝う 「初午大祭(はつうまたいさい)」が斎行されます。

※初午(はつうま):2月の最初の午の日
昭和初期の初午祭は、多くの人で賑わっていた
―金井酒造店の「白笹鼓」は白笹稲荷神社と深い繋がりがあるかと思います。
当神社へ参拝にいらした4代目蔵元秀郎さんが、境内に鳴り響く鼓の音に感銘を受け商売繁盛や豊作を祈願して「白笹鼓」と名付けられたそうです。以来、毎年酒樽や御神酒を奉納いただき、近年では当神社の巫女キャラクター「白笹すずな」とのコラボ酒を発売するなど、長きに渡るお付き合いをいただいております。
神の使いとされるキツネをモチーフとした巫女の萌えキャラ「白笹すずな」
―白笹稲荷神社内には多くの見どころがあるとお聞きしました。おすすめを教えてください。

当神社にはお参りの際に立ち寄っていただきたいスポットが多数あり、中でもおすすめを二つご紹介しま す。

一つ目は本殿内にある天井絵です。拝殿内の木材を格子状に組んだ天井には、歌舞伎絵の第一人者である後藤芳世先生が七年かけて描いた力作が奉納されています。天井から見下ろす龍神は角度によって様々な表情を見せ、鮮やかな色彩で表現された風水四神は、しばし時を忘れるほどの見ごたえがあ ります。ご祈祷以外の時間は、いつでもご覧いただけますので時間をかけお楽しみください。

歌舞伎絵の第一人者後藤芳世が手がけた圧巻の天井絵
二つ目は秦野の名水が湧き出る「黄金の泉」です。4月〜7月にかけて「ヒカリモ」という藻の一種が水面を覆い、光の反射によって池全体が黄金色に染まります。「ヒカリモ」は希少価値が高く、神奈川県の自生地発見は三例目とのこと。生息条件が非常に厳しく良質な水を生み出す秦野だからこそ生育できている のかもしれません。自然ものですので必ずご覧いただけるかお約束できませんが、金運に効く縁起物として是非お立ち寄りください。
金色に光るヒカリモの泉は季節限定で楽しめる
ー古来よりこの地に鎮座する白笹稲荷神社さまですが、秦野の魅力を是非教えてください。
やはり名水百選に選ばれるほどの良質な水だと思います。境内には毎日7000㎥以上の水が湧き出る湧水地があり、その量は秦野市内で一番を誇ります。市内各所からも溢れ出す豊かな水は秦野の様々な農作物や名産を作り出しており、その代表として丹沢山系の伏流水から生まれる金井酒造店のお酒も秦野の魅力です。いにしえの人たちによって守り受け継がれた伝統と自然の恵みを大切に、これからも秦野の歴史と魅力を後世へ継承する努力を重ねてまいりたいと思っております。
秦野の名水を生かした手水舎

白笹稲荷神社の紹介
関東三大稲荷の一つであり、本宮は伏見稲荷大社。毎年、2月の初午の日には初午祭が行われ、 全国各地から多くの参拝者が訪れる。昇殿祈祷は毎日行っておりご祈祷を受け付けている。(詳しくはHPをご覧ください。)
施設名:白笹稲荷神社
住所:神奈川県秦野市今泉1089番地
連絡先:0463-81-0256   
アクセス: 東名高速 秦野・中井IC より 車で5分
小田急線 秦野駅 南口 より 徒歩17分
小田急線 秦野駅 南口 より タクシーで5分
小田急線 秦野駅 北口 神奈川中央交通バス
5番のりば /渋沢北口/万年橋
秦15系統 秦野駅発 万年橋行 [経由]震生湖
秦15系統 万年橋発 秦野駅行 [経由]震生湖
秦18系統 渋沢駅北口発 秦野駅行 [経由]畑中/日立製作所
秦18系統 秦野駅発 渋沢駅北口行 [経由]畑中/日立製作所
『白笹稲荷神社入口』 下車 徒歩5分
ホームページはこちら
一覧に戻る