神奈川の地酒・酒蔵ガイド|14蔵の銘柄・特徴・アクセスまとめ

神奈川の日本酒 — 県内14蔵の銘柄と特徴ガイド

神奈川県には現在14の清酒蔵元がある。首都圏に近い県でありながら、丹沢山系の名水地帯を背景に、個性の異なる蔵が県内各地に点在している。

江戸時代、灘(兵庫)・伏見(京都)からの「下り酒」が江戸の高級品として流通していた時代、神奈川の蔵元たちは地元農村や宿場町の人々に向けた酒を造ることで根付いてきた。その「地の酒」の系譜が、各蔵の今日の造りにつながっている。

この記事では県内全蔵を地域別に整理し、それぞれの特徴と代表銘柄をまとめる。なお、掲載情報は神奈川県酒造組合および東京国税局の酒蔵マップをもとに整理している。


神奈川の地酒を飲み比べてみてください

秦野・伊勢原エリア

※ 写真はイメージです

金井酒造店(秦野市)— 白笹鼓

明治元年(1868年)創業。丹沢山系・表丹沢の伏流水を仕込み水に使う。環境省の名水百選に選ばれた水で、軟水寄りの中硬水。この水が白笹鼓の柔らかい口当たりをつくっている。

純米酒・本醸造・大吟醸のほか、大吟醸ベースのクラフトリキュール「クラッチュ 湘南潮彩レモン40」も製造。秦野盆地に蔵を構え、オンラインストアから全国発送している。

代表銘柄: 白笹鼓(しらささつづみ)
所在地: 神奈川県秦野市
特徴: 名水百選の伏流水仕込み、純米から大吟醸まで幅広い
公式サイト → kaneishuzo.co.jp

吉川醸造(伊勢原市)— 雨降・菊勇

伊勢原市に蔵を構える。「雨降(あふり)」は大山(阿夫利山)に由来する銘柄で、山の恵みを表す。菊勇も同蔵が手がける銘柄のひとつ。仕込み水は雨降山の地下伏流水で、国内でも珍しい硬度150の硬水。硬水仕込みによるきめ細やかな味わいが特徴だ。

代表銘柄: 雨降(あふり)、菊勇
所在地: 神奈川県伊勢原市
公式サイト → kikkawa-jozo.com


足柄上郡エリア

中澤酒造(松田町)— 松みどり

文政8年(1825年)創業。足柄上郡松田町に蔵を構える。「松みどり」は地元の食文化に根ざした地酒として知られ、小田急線新松田駅から徒歩5分という好立地にある。丹沢山水系の水を使った食中酒づくりを軸にしている。

代表銘柄: 松みどり
所在地: 神奈川県足柄上郡松田町
公式サイト → matsumidori.jp

井上酒造(山北町)— 箱根山

寛政元年(1789年)創業。足柄上郡山北町に蔵を構える。「箱根山」は箱根・足柄を代表する銘柄として流通している。丹沢山水系の深層地下水を仕込み水に使い、和釜・箱麹法の丁寧な造りで知られる。

代表銘柄: 箱根山
所在地: 神奈川県足柄上郡山北町
公式サイト → hakoneyama.co.jp

川西屋酒造店(山北町)— 丹沢山・隆

明治30年(1897年)創業。山北町に蔵を構える。「丹沢山」と「隆(りゅう)」の二銘柄を展開。全量純米蔵として地元足柄の米と丹沢山系の水にこだわる。隆は全国的な日本酒ファンにも知られる銘柄で、入手困難な時期もある実力派だ。

代表銘柄: 丹沢山、隆(りゅう)
所在地: 神奈川県足柄上郡山北町
公式サイト → kawanishiya.wixsite.com/kawanishiya

瀬戸酒造店(開成町)— 酒田錦・セトイチ

開成町の蔵元。「酒田錦」「セトイチ」「あしがり郷」の3ブランドを軸に展開。近年リブランディングにも力を入れ、若い世代にも届く発信を行っている。小田急線開成駅からアクセスしやすい立地にある。

代表銘柄: 酒田錦、セトイチ
所在地: 神奈川県足柄上郡開成町
公式サイト → setosyuzo.ashigarigo.com


小田原・南足柄エリア

石井醸造(小田原市)— 曽我の誉

明治3年創業。小田原市・曽我梅林の近くに蔵を構える。「曽我の誉」は地域の地名に由来する銘柄だ。「もち四段仕込み」を特色とする独自の製法で、濃醇な味わいを生む。梅の里に息づく蔵元として、梅酒なども手がける。

代表銘柄: 曽我の誉
所在地: 神奈川県小田原市
公式サイト → ishiijozo.com

株式会社ライスワイン(小田原市)— HINEMOS

2018年設立の比較的新しい蔵元。酒蔵は小田原市に置き、直営店を中目黒・原宿・横浜等で展開する。「HINEMOS(ヒネモス)」は「時間に寄り添う日本酒」をコンセプトに、時刻ごとに飲むお酒を提案するシリーズ。デザイン性の高いボトルと現代的なブランディングが特徴だ。

代表銘柄: HINEMOS(ヒネモス)
所在地: 神奈川県小田原市(酒蔵)/ 中目黒・原宿・横浜等に直営店
公式サイト → hinemos.tokyo


厚木・愛川エリア

黄金井酒造(厚木市)— 盛升

文政元年(1818年)創業。丹沢・大山の麓、厚木市七沢に蔵を構える老舗蔵元。「盛升(さかります)」は全国新酒鑑評会での金賞受賞歴を持つ。清酒に加え、クラフトビール「相模ビール」や本格焼酎・クラフトジンなども手がける多角的な蔵。

代表銘柄: 盛升(さかります)
所在地: 神奈川県厚木市
公式サイト → koganeishuzou.com

大矢孝酒造(愛川町)— 残草蓬莱

天保元年(1830年)創業。愛川町に蔵を構える。「残草蓬莱(ざるそうほうらい)」は個性的な銘柄名で知られ、全国の日本酒専門店からも注目される。丹沢水系の伏流水を仕込み水に使い、白麹仕込みやスパークリングなど現代的なラインナップも展開する。

代表銘柄: 残草蓬莱(ざるそうほうらい)
所在地: 神奈川県愛甲郡愛川町
公式サイト → oyatakashi-shuzo.com


海老名・茅ヶ崎エリア

泉橋酒造(海老名市)— いづみ橋

安政4年(1857年)創業。海老名市で酒米の自家栽培から行う「農醸一体」の蔵。「いづみ橋」は自家栽培米100%にこだわり、田んぼから酒瓶まで一貫して管理する。全量純米蔵として、醸造アルコールを一切使用しない。直営のレストランや試飲販売所も構える。

代表銘柄: いづみ橋
所在地: 神奈川県海老名市
公式サイト → izumibashi.com

熊澤酒造(茅ヶ崎市)— 天青

明治5年(1872年)創業。茅ヶ崎に蔵を構え、湘南エリア唯一の酒蔵として知られる。「天青(てんせい)」は雨上がりの澄んだ青空を意味する名で、全国的な認知度を持つ銘柄だ。蔵元レストラン・クラフトビール・パン工房など複合的な施設を展開している。

代表銘柄: 天青(てんせい)
所在地: 神奈川県茅ヶ崎市
公式サイト → kumazawa.jp


相模原エリア

久保田酒造(相模原市)— 相模灘

弘化元年(1844年)創業。相模原市に蔵を構える。「相模灘(さがみなだ)」は神奈川の地酒として全国の酒販店でも取り扱いがある銘柄。丹沢山系の湧水を使い、米の旨みを活かしたバランスの良い食中酒を目指して仕込んでいる。

代表銘柄: 相模灘(さがみなだ)
所在地: 神奈川県相模原市
公式サイト → tsukui.ne.jp/kubota

清水酒造(相模原市)— 巌乃泉

宝暦年間(1751年)創業、神奈川県内では最も古い蔵のひとつ。270年以上の歴史を持つ。「巌乃泉(いわおのいずみ)」はモンドセレクション5年連続金賞受賞歴を持つ銘柄で、すっきりとした中に米由来の旨みがある。

代表銘柄: 巌乃泉(いわおのいずみ)
所在地: 神奈川県相模原市
公式サイト → shimizusyuzo.com


神奈川の地酒を選ぶなら

14蔵の中から何を選ぶかは、飲む場面と渡す相手によって変わる。

地元・秦野の蔵元として金井酒造店の白笹鼓は、丹沢の名水百選仕込みという背景と、純米から大吟醸・クラフトリキュールまで幅広い選択肢が特徴だ。オンラインストアから蔵元直送で全国に発送している。

日本酒が得意でない方へのギフトには、同蔵のクラッチュ 湘南潮彩レモン40(大吟醸×果汁40%のレモンサワーの素)という入り口もある。


白笹鼓・クラッチュのラインナップ → 金井酒造店オンラインストア
神奈川の地酒をお土産に → 地酒ギフトの選び方
足柄の酒蔵ガイド → 松みどり・箱根山・白笹鼓、足柄の蔵めぐり

神奈川の地酒を飲み比べてみてください

秦野の名水百選で仕込んだ白笹鼓。純米大吟醸から本醸造まで、5銘柄を少量ずつ試せる飲み比べセットが人気です。

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