神奈川の地酒・日本酒|県内14蔵の銘柄と特徴を、秦野の蔵元がまとめました

神奈川の地酒と聞いて、すぐに銘柄が浮かぶ人は多くないかもしれません。でも神奈川県には、清酒の蔵元が14あります。県の公式ページ「神奈川の地酒」にも、そう書かれています。

私たちは、そのひとつ、秦野市の金井酒造店です。自分の蔵だけでなく、県内の14蔵を並べてまとめました。各蔵のことは、それぞれの公式サイトと神奈川県のページで確かめた内容だけを書いています。

目次

神奈川の14蔵と代表銘柄

蔵元 所在地 代表銘柄 創業
清水酒造 相模原市緑区 巖乃泉 宝暦年間(1751年)
久保田酒造 相模原市緑区 相模灘 弘化元年(1844年)
大矢孝酒造 愛甲郡愛川町 残草蓬莱・昇龍蓬莱 文政13年(1830年)
黄金井酒造 厚木市 盛升 文政元年(1818年)
泉橋酒造 海老名市 いづみ橋 安政4年(1857年)
吉川醸造 伊勢原市 雨降 大正元年(1912年)
金井酒造店 秦野市 白笹鼓 明治元年(1868年)
熊澤酒造 茅ヶ崎市 天青 明治5年(1872年)
中沢酒造 足柄上郡松田町 松美酉(まつみどり) 文政8年(1825年)
川西屋酒造店 足柄上郡山北町 丹沢山・隆 明治30年(1897年)
瀬戸酒造店 足柄上郡開成町 あしがり郷・酒田錦・セトイチ 慶応元年(1865年)
井上酒造 足柄上郡大井町 箱根山 寛政元年(1789年)
石井醸造 足柄上郡大井町 曽我の誉 明治3年(1870年)
RiceWine/森山酒造 小田原市 HINEMOS・蜂龍盃 2021年に愛知県から小田原市へ移転

所在地・銘柄・創業は、2026年10月時点で各蔵の公式サイトと神奈川県のページで確かめたものです。

14蔵は、横浜・川崎・横須賀といった県の東側にはなく、相模原から足柄・小田原にかけての西側に並んでいます。公式サイトを見ると、丹沢や大山の伏流水、井戸から汲む地下水で仕込んでいる蔵が多くあります。

相模原・県央の蔵

清水酒造(相模原市緑区) 公式サイトには「県内で最も古い歴史をもつ蔵」とあります。丹沢山系の山里、5つの湖に囲まれた場所にある蔵です。

久保田酒造(相模原市緑区) 「相模灘」の蔵。蔵の裏山から湧く丹沢山系の中硬水で、米の旨味を生かした食中酒をめざしていると公式サイトにあります。

大矢孝酒造(愛川町) 2008年から全量純米。生酛の「昇龍蓬莱」と速醸の「残草蓬莱」、2つの系統を造っています。

黄金井酒造(厚木市) 大山の麓の蔵で、大山水系の伏流水を使っています。日本酒のほか、焼酎やビール、ジンも造っています。

泉橋酒造(海老名市) 「栽培醸造蔵」として、酒米を自社と契約農家で育てています。公式サイトによると、原料米の80〜90%が神奈川県産です。

吉川醸造(伊勢原市) 洗米から仕込みまで井戸水を使う蔵。公式サイトでは、仕込み水を「日本では希少な硬度150〜160の硬水」と紹介しています。

秦野・湘南の蔵

金井酒造店(秦野市) うちの蔵です。下で詳しく書きます。

熊澤酒造(茅ヶ崎市) 「天青」の蔵。公式サイトでは「湘南に残された最後の蔵元」と名乗っていて、茅ヶ崎産の酒米を使う取り組みもしています。

※ 写真はイメージです

足柄・小田原の蔵(箱根の手前)

中沢酒造(松田町) 銘柄「松美酉」は、小田原城の藩主から授かった名前だそうです。丹沢山系の伏流水で、純米酒と生酒に力を入れています。

川西屋酒造店(山北町) 「丹沢山」と「隆」の蔵。公式サイトには「食と酒、お互いの旨さを引き立てあう純米酒を醸す」とあります。丹沢山は燗で楽しむ酒として紹介されています。

瀬戸酒造店(開成町) 1980年に一度自分の蔵での醸造をやめ、2018年に再開した蔵です。「あしがり郷」は開成町のあじさいの花から採った酵母で造っています。

井上酒造(大井町) 「箱根山」の蔵。酒匂川流域の硬水を、創業以来の自社井戸から汲み上げて仕込んでいます。箱根の名前がついていますが、蔵は大井町にあります。

石井醸造(大井町) 丹沢山系の伏流水を使い、「もち四段仕込み」でコクのある味わいを出していると公式サイトにあります。

RiceWine/森山酒造(小田原市) 森山酒造が2021年に愛知県から小田原市へ移ってきました。冷蔵倉庫の中で一年中酒を造っていて、「HINEMOS」は時間帯を名前にした銘柄です。

秦野の金井酒造店と白笹鼓

金井酒造店は明治元年の創業です。銘柄の白笹鼓(しらささつづみ)は、秦野市内の白笹稲荷にちなんだ名前です。

仕込みには、蔵の井戸から地下約80mの水を汲み上げて使っています。秦野盆地の湧水群は1985年に名水百選に選ばれました。選ばれたのは盆地の湧水群で、うちの井戸の水そのものではありませんが、同じ盆地の地下水です。

当蔵の日本酒で、いちばん売上が大きいのは白笹鼓 純米大吟醸です。はじめて飲んでいただくなら、まずこれをおすすめしています。種類ごとの選び方は日本酒の種類と選び方にまとめました。

※ 写真はイメージです

神奈川の地酒をどこで買うか

いちばん確実なのは、それぞれの蔵の直売所やオンラインストアです。神奈川県のページには、神奈川県酒造組合の販売店「かながわ蔵元屋」も載っています。ここで扱っているのは組合に入っている12蔵の酒だと、県のページには書かれています。

うちの酒は、秦野の蔵の直売所(月〜土・祝日の10:00〜16:00、日曜は不定休)と、オンラインストアで買えます。箱根や小田原へ行く途中に寄る方法は、箱根・小田原旅行の行き帰りに寄れる酒蔵に書きました。お土産として選ぶなら神奈川のお土産に地酒を選ぶもどうぞ。

よくある質問

神奈川県に酒蔵はいくつありますか? 清酒の蔵元は14です。神奈川県の公式ページ「神奈川の地酒」に「神奈川県には14の蔵元があり」と書かれています。

神奈川でいちばん古い酒蔵はどこですか? 相模原市緑区の清水酒造です。創業は宝暦年間(1751年)で、公式サイトに「県内では最も古い歴史をもつ蔵」とあります。

箱根に酒蔵はありますか? 箱根町の中に清酒の蔵はありません。「箱根山」は大井町の井上酒造の銘柄です。箱根の手前の足柄・小田原に、6つの蔵があります。

神奈川の地酒はどんな味ですか? 蔵ごとに違うので、ひとことでは言えません。ただ、丹沢・大山・箱根の山の伏流水を使う蔵が多く、公式サイトに仕込み水の硬さを書いている蔵だけでも、中硬水(久保田酒造など)から硬水(吉川醸造・井上酒造・泉橋酒造)まで幅があります。

出典

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