日本酒の種類と選び方 — はじめてでも迷わない、基本のきほん

居酒屋のメニューを開いて、こんな経験はありませんか。「純米吟醸」「本醸造」「大吟醸」……ずらりと並んだ文字を前に、なんとなく一番上か、値段の真ん中あたりを指さしてしまう。そんな経験、きっと一度はあるはずです。

実は日本酒の分類、ちゃんと理解すると「なるほど、だからこの味なんだ」と腑に落ちる瞬間があって、それ以来グッと選ぶのが楽しくなります。難しい話は抜きにして、今日はそのコツだけをお伝えします。

種類を学んだら、飲み比べてみてください

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目次

まず知っておきたい「特定名称酒」の分類

日本酒には「特定名称酒」という国が定めた分類があります。むずかしく聞こえますが、要は**「何で造ったか」「どれだけ磨いたか」**の2軸で整理できます。

純米系 vs 本醸造系 — 醸造アルコールの有無

まず大きな分かれ道が、「醸造アルコールを加えているかどうか」です。

純米系は、米と米麹と水だけで造ったお酒。米本来のコクと旨みがしっかり出やすく、温度を変えて楽しみやすいのが特徴です。

本醸造系は、少量の醸造アルコールを加えて造ります。「添加物っぽくてイヤ」と思う方もいるかもしれませんが、これは香りを引き出したり、スッキリとした飲み口をつくるための伝統的な技法。キレがよく、料理の邪魔をしにくいという良さがあります。

大吟醸・吟醸・純米の違い — 精米歩合

次のポイントは「精米歩合」、つまりお米をどれだけ削るか、です。お米の外側にはタンパク質や脂質が多く、削るほど雑味が減り、よりクリアでフルーティな味わいになります。

「精米歩合50%」なら、もとの米粒の半分まで削っているということ。手間もコストもかかる分、繊細な香りが生まれます。

特定名称酒 一覧表

名称 精米歩合 醸造アルコール 特徴のひとこと

純米大吟醸 50%以下 なし フルーティで華やか、米の旨みも

大吟醸 50%以下 あり 香り高く、軽やかでクリア

純米吟醸 60%以下 なし バランスよく、旨みと香りが両立

吟醸 60%以下 あり スッキリした飲み口と吟醸香

特別純米 60%以下 or 特別な製法 なし 旨口でどっしり、食中酒向き

純米 規定なし なし 米の個性がそのまま出る

特別本醸造 60%以下 or 特別な製法 あり キレよく、コスパも優秀

本醸造 70%以下 あり 軽快でクセがなく、毎日飲みやすい

味わいの違いを感じるポイント

分類がわかったところで、次は「じゃあ実際どう味が違うの?」という話です。

フルーティ・華やかと感じるのは、主に吟醸系。「吟醸香」と呼ばれる、リンゴや洋梨を思わせる香りが特徴です。「日本酒ってこんなに香るんだ」と驚く方が多いのが、このタイプ。

旨口・どっしりなのは、純米系、特に特別純米や純米。米の甘みとコクが前に出てきて、ゆっくり味わいたいお酒です。燗にするとさらに旨みが開く場合も。

辛口・キレを求めるなら、本醸造や特別本醸造。「辛口」という言葉は糖分が少なくスッキリしているイメージで、後味がすっと消えていく爽快感があります。

ひとつ覚えておきたいのは、「辛口=からい(刺激的)ではない」ということ。日本酒の辛口はあくまで甘みが少ない、という意味です。ここは最初に混乱しやすいポイントなので、頭の片隅に置いておいてください。

シーン別の選び方

分類や味わいのイメージが掴めたら、次は「どんな場面でどれを選ぶか」です。ここが一番実用的なポイントかもしれません。

食事と一緒に楽しむなら → 特別純米・本醸造

食中酒として優秀なのは、主張しすぎず料理を引き立てるタイプ。特別純米は旨みがあるので煮物や焼き魚と相性がよく、本醸造はキレがあるのでさっぱりとした料理から揚げ物まで幅広く合います。「とりあえず迷ったらこれ」と言えるくらい、守備範囲が広いのがこの2種です。

香りをじっくり味わうなら → 純米大吟醸(ワイングラスで)

純米大吟醸は、実はワイングラスで飲むと真価を発揮します。口が広いグラスが香りを逃さず、鼻に届く吟醸香をより豊かに感じられるからです。特別な夜や、日本酒に興味を持ち始めた方へのプレゼントにも喜ばれます。

がっつりした料理には → 原酒

焼き鳥のタレ、豚の角煮、チーズ……こってりした料理には、加水していない「原酒」が意外なほどよく合います。アルコール度数が高めで味が濃い分、料理の強さに負けません。ロックで飲むのもおすすめです。

白笹鼓で実際に試してみるなら

金井酒造店の「白笹鼓」は、秦野の名水・白笹稲荷の湧き水を仕込み水に使った、丹沢山麓生まれのお酒です。

「純米吟醸と本醸造、どう違うんだろう?」と思ったとき、実際に飲み比べてみるのが一番の近道。白笹鼓は特別純米・純米吟醸・本醸造とラインナップが揃っているので、今回ご紹介した分類を体感で確かめるのにちょうどいいシリーズです。

オンラインショップでも購入できますので、ぜひ自分だけの「推し」を探してみてください。

締め

純米系か本醸造系か、精米歩合はどのくらいか——最初はとっつきにくく見えても、一度飲み比べてみると「あ、これか」と体がすぐ覚えてくれます。日本酒の面白いところは、造り手の個性や水、米の種類によって、同じ分類でも全然違う表情を見せるところ。

正解のない世界だからこそ、迷いながら選ぶのがちょうど楽しい。メニューの前で少し止まる時間も、今日からはきっと悪くないはずです。

金井酒造店 / 白笹鼓醸造元 — 神奈川県秦野市

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