アルコール度数とは?お酒の種類別 度数一覧と純アルコール量の計算方法

ラベルに「アルコール分15度」と書いてあっても、その数字が何を意味しているのか、改めて聞かれると答えに詰まる人は多いと思います。15度のお酒と5度のお酒は、いったい何がどう違うのか。

結論から言うと、**アルコール度数とは、その飲み物全体の体積に対して、純粋なエタノール(アルコール)が占める体積の割合(%)**のことです。「15度」なら、100mlの中に15mlのエタノールが入っている、という意味になります。「度」も「%(vol)」も基本的に同じものを指していて、日本では「度」、海外のボトルでは「ABV(Alcohol By Volume)」と表記されることが多いだけです。

ここでは、ビールからスピリッツまでお酒の種類ごとの度数を一覧で整理したうえで、純アルコール量の計算のしかた、そして「割ると度数がどう下がるのか」までをまとめておきます。日本酒を造っている立場から、数字の見方をできるだけ実感に近い形でお伝えします。

※ 写真はイメージです

目次

お酒の種類別 アルコール度数 一覧

まず、代表的なお酒の度数を並べてみます。同じ「お酒」でも、造り方によって度数の幅はかなり広いことがわかります。

お酒の種類 度数の目安 造り方
ビール 5%前後 醸造酒
チューハイ・サワー 3〜9% 混成酒(割りもの)
ワイン 11〜15% 醸造酒
日本酒(一般) 15〜16% 醸造酒
日本酒(原酒) 17〜20% 醸造酒(加水なし)
焼酎 20〜25% 蒸留酒
梅酒・リキュール 10〜25% 混成酒
ウイスキー・ブランデー 40%前後 蒸留酒
ジン・ウォッカ・ラムなどスピリッツ 40%以上 蒸留酒

数字を眺めていると、ある傾向が見えてきます。ビール・ワイン・日本酒のように酵母の発酵でできるお酒(醸造酒)は、だいたい5〜16%あたりに収まるのに対して、焼酎・ウイスキー・スピリッツのようにその発酵液をさらに蒸留したお酒は、20〜40%以上と一気に高くなる。アルコールは水より低い温度で蒸発するので、蒸留して集めると度数が上がる、という仕組みです。醸造酒と蒸留酒の違いについては醸造酒と蒸留酒の違いをまとめた記事でもう少し詳しくまとめています。

ちなみに「アルコール度数が高い酒」をつきつめると、原料用アルコールやスピリタス(96%)のような製品もありますが、これは飲用というより割って使う前提のもの。日常で飲むお酒のいちばん高い帯は、ウイスキーやスピリッツの40%前後だと考えておけば十分です。

純アルコール量の計算 ― 度数だけでは飲んだ量はわからない

度数は「濃さ」を表す数字なので、実際にどれだけのアルコールを摂ったかは、飲んだ量とかけ合わせないとわかりません。ここで使うのが純アルコール量の計算式です。

純アルコール量(g)= お酒の量(ml)× 度数(%)÷ 100 × 0.8

最後の「0.8」は、アルコールの比重(1mlあたり約0.8g)です。たとえば度数15%の日本酒を1合(180ml)飲んだ場合は、180 × 0.15 × 0.8 = 約21.6g。ビール(5%)を中ジョッキ1杯(350ml)なら、350 × 0.05 × 0.8 = 14g

この式を覚えておくと、「ビール1杯と日本酒1合、どっちが多く飲んだことになるのか」を同じものさしで比べられるようになります。度数の高い・低いだけでなく、量とセットで見るのが大事だということです。

なお、お酒との付き合い方の目安として、厚生労働省は「節度ある適度な飲酒」を1日あたり純アルコール約20g程度としています(あくまで一般的な目安で、適量には個人差があります。体質や体調に合わせて無理のない範囲で楽しむのがいちばんです)。上の計算でいえば、日本酒なら1合弱、ビールなら中ジョッキ1〜2杯あたりが、ひとつの目安になります。

割ると度数はどう下がるのか

度数が高めのお酒でも、割れば飲みやすい度数に落とせます。これも単純な割合の計算で、割ったあとの度数 = 元の度数 × 元の量 ÷ 全体の量です。

たとえばウイスキー(40%)を30ml、ソーダ150mlで割ってハイボールにすると、全体は180ml。40 × 30 ÷ 180 = **約6.7%**になります。度数20%台の焼酎やスピリッツも、ソーダや水でしっかり割れば、ビールと同じくらいの帯まで下げられるわけです。

日本酒も同じです。度数15%の日本酒をソーダで1対1に割れば、おおよそ7〜8%。ビールより少し高い程度になり、炭酸のおかげで食事にも合わせやすくなります。この「日本酒を割って軽く飲む」やり方は日本酒ハイボールの作り方の記事で比率やおすすめの銘柄まで紹介しているので、度数を抑えて楽しみたい人はそちらも見てみてください。

※ 写真はイメージです

日本酒の度数を、もう少しだけ

最後に、自分たちが造っている日本酒の度数についても触れておきます。一覧で見たとおり、日本酒の一般的な度数は15〜16%。ワインの11〜15%とほぼ同じ帯で、「日本酒は強い」という印象ほどには高くありません。ビールの約3倍にはなりますが、ジョッキで何杯も飲むものではないので、単純に3倍強いというわけでもないのです。

一方で、加水していない**原酒は17〜20%**まで上がります。そのぶん味が濃く、旨味も力強い。度数が高いと感じたら、氷を入れてロックにしたり、水で割ったりしてかまいません。どう飲むかに決まりはなくて、美味しいと感じる飲み方が正解だと思っています。

金井酒造店にも度数の幅があります。白笹鼓の定番酒は15〜16%で、そのまま飲んでもソーダで割ってもいい。ハイボール用に設計した「SAKE for Highball」は、割っても味がぼやけないように仕上げた一本です。もっと軽く飲みたい人には、アルコール8%の「碧笹」や、夏季限定で発泡タイプの「夏笹しゅわり」(同じく8%)もあります。種類ごとの違いは日本酒の種類と選び方に、日本酒そのものの基本は日本酒とは何かをまとめた記事にまとめてあります。

度数の数字だけ見て身構える必要はありません。濃ければ割ればいいし、量を加減すればいい。お酒の度数は、自分のペースを決めるための目安として使うのがちょうどいいと思います。

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