お酒を使ったお菓子|蔵元が教えるレモン・抹茶・日本酒の大人レシピ
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「お酒を使ったお菓子」と検索してここに来たなら、たぶん作りたいのは普通のお菓子じゃない。ラム酒漬けのレーズンや、ブランデー香るケーキのような、ひと口で「大人だ」とわかるお菓子。あの香りの正体は、たいていお酒です。
お菓子に使うお酒というと洋酒のイメージが強いけれど、日本のお酒もよく合います。うちは神奈川県秦野市・堀山下で明治元年から酒を醸している金井酒造店ですが、自分たちで造ったレモンのお酒や抹茶のお酒、日本酒を、お菓子の材料として使うことがあります。ここでは、家で実際に作れる分量と手順でレシピをまとめました。香りづけのコツと、アルコールの扱いも合わせて書いておきます。
なお、この記事は「お酒を材料として使う」お菓子の話です。「お菓子やスイーツに合わせて飲むお酒」を探しているなら、日本酒に合うスイーツ(食べ合わせ)のほうが近いと思います。作る話と、合わせる話。読みたいほうからどうぞ。
目次
先に:アルコールは「飛ぶ」レシピと「残る」レシピがある
お酒を使ったお菓子で最初に押さえておきたいのが、アルコールが残るかどうかです。ここを知っておくと、誰に出すかで作り分けられます。
オーブンで20〜30分焼くパウンドケーキや焼き菓子は、加熱でアルコールの多くが飛びます。ただし「ゼロになる」わけではなく、焼き上がりにも数%は残るとされています。一方で、ゼリーやプリン、アイス、生地に塗るシロップのように加熱しない・火を止めてから加えるレシピは、お酒の風味と一緒にアルコールもほぼそのまま残ります。
なので、
- お酒の風味は欲しいが酔いたくない人向け → よく焼く焼き菓子。それでも微量は残る前提で
- お酒として楽しみたい大人向け → ゼリー・プリン・アイス・後がけシロップ
という整理になります。いずれにせよ、子ども、妊娠中・授乳中の方、車を運転する方、お酒に弱い方には、アルコールが残るお菓子は出さないでください。未成年者の飲酒は法律で禁止されています。お酒を使ったお菓子も同じ扱いで考えるのが安心です。
※ 写真はイメージです
レモンのお酒で作る|クラッチュのレモンケーキ
最初は、レモンのお酒を使った大人のレモンケーキです。使うのはうちのクラッチュ 湘南潮彩レモン40。大吟醸をベースに、神奈川・湯河原産レモンの果汁を40%入れたお酒で、砂糖や香料は加えていません。果汁がしっかり入っているぶん、レモンの香りづけと酸味づけを一本でまかなえます。
材料(パウンド型1台・18cm)
- バター(無塩)100g
- 砂糖 90g
- 卵 2個
- 薄力粉 100g
- ベーキングパウダー 小さじ1
- クラッチュ 大さじ2(生地用)
- レモンの皮(あれば)少々
- [仕上げシロップ]クラッチュ 大さじ2 + 砂糖 大さじ1
作り方
- バターを室温で柔らかくし、砂糖を加えて白っぽくなるまで混ぜる。
- 溶き卵を3〜4回に分けて加え、そのつどよく混ぜる。
- 薄力粉とベーキングパウダーをふるって加え、さっくり混ぜる。
- 生地用のクラッチュ大さじ2と、あればレモンの皮を加えて混ぜる。
- 型に流し、170℃に予熱したオーブンで30〜35分焼く。
- 焼いている間に仕上げシロップを作る。小鍋にクラッチュと砂糖を入れ、弱火で砂糖が溶けたら火を止める。
- 焼き上がったケーキが温かいうちに、シロップを刷毛で表面に塗る。
コツとアルコールの話:生地に混ぜたぶんは焼成でかなり飛びます。風味を強く残したいなら、仕上げシロップを火を止めてから塗るのがポイント。シロップを煮詰めすぎないほうがレモンの香りが立ちます。アルコールをしっかり飛ばしたいなら、シロップも軽くひと煮立ちさせてください。子ども向けに作るなら、仕上げシロップは省いて生地用だけにし、よく焼くと安心です。
PRODUCT
クラッチュ 湘南潮彩レモン40
大吟醸ベース/湯河原産レモン果汁40%/砂糖・香料を加えていません/25度
720ml ¥2,750・1800ml ¥4,950(税込)/蔵元直送
クラッチュを見る →レモンのお酒で作る|クラッチュのレモンゼリー
加熱しないお菓子の代表がゼリーです。クラッチュの果汁感がそのまま生きる、大人向けの一品。火を止めてから入れるので、アルコールはほぼ残ります。
材料(カップ3〜4個分)
- 水 200ml
- 砂糖 30〜40g
- 粉ゼラチン 5g(または表記通り)
- クラッチュ 60ml
- レモン果汁(お好みで)少々
作り方
- 粉ゼラチンを大さじ1の水(分量外)でふやかす。
- 小鍋に水と砂糖を入れて温め、砂糖が溶けたら火を止める。
- ふやかしたゼラチンを加えて溶かす。
- 粗熱が取れたら、クラッチュとレモン果汁を加えて混ぜる。
- カップに注ぎ、冷蔵庫で2〜3時間冷やし固める。
コツ:クラッチュは火を止めて少し冷めてから入れるのがコツです。熱すぎるとゼラチンの固まりが弱くなることがあるので、ひと呼吸おいてから。甘さは砂糖の量で調整できます。**このゼリーはアルコールが残ります。**大人だけのデザートとして出してください。
※ 写真はイメージです
抹茶のお酒で作る|クラッチャの抹茶プリン
次は、お茶のお酒を使った抹茶プリンです。使うのはクラッチャ 足柄茶。清酒をベースに、神奈川・足柄の地場茶「足柄茶」を粉茶と抹茶のダブルで合わせたお酒で、こちらも砂糖や香料は加えていません。抹茶のお菓子に少し足すと、お茶の香りと旨みがぐっと深くなります。
材料(カップ3〜4個分)
- 牛乳 250ml
- 生クリーム 100ml
- 砂糖 40g
- 抹茶 小さじ2
- 粉ゼラチン 5g
- クラッチャ 大さじ2
作り方
- 粉ゼラチンを大さじ1の水(分量外)でふやかす。
- 抹茶と砂糖を小さなボウルでよく混ぜておく(ダマ防止)。
- 小鍋に牛乳と生クリームを入れて温め、2を少しずつ加えて溶かす。
- 沸騰直前で火を止め、ふやかしたゼラチンを加えて溶かす。
- 粗熱が取れたら、クラッチャを加えて混ぜる。
- カップに注ぎ、冷蔵庫で3時間以上冷やし固める。
コツとアルコールの話:クラッチャは火を止めてから加えるので、アルコールは残ります。大人向けの一品です。お茶の渋みと抹茶のほろ苦さが、プリンの甘さを引き締めてくれます。お酒を使わずに抹茶の香りだけ強めたい場合は、クラッチャの代わりに抹茶を少し増やしてください。
抹茶のお酒で作る|クラッチャの抹茶ミルクアイス
火を使わず、混ぜて冷やすだけのアイスです。お茶のお酒のほろ苦さが、ミルクの甘さと合います。アルコールが入ると凍りにくくなるぶん、口どけがなめらかになります。
材料(作りやすい分量)
- 生クリーム 200ml
- 練乳 大さじ3〜4
- 抹茶 小さじ2
- クラッチャ 大さじ2
作り方
- 抹茶を少量の湯(分量外・大さじ1)で溶いてペーストにする。
- ボウルに生クリームを入れ、練乳と抹茶ペーストを加えて八分立てにする。
- クラッチャを加えてさっと混ぜる。
- 保存容器に移し、冷凍庫で3〜4時間冷やす。途中で一度かき混ぜると口どけがよくなる。
コツ:お酒を入れすぎると固まりにくくなるので、大さじ2を目安に。アルコールは残ります。 お茶割りそのものをもっと知りたくなったら、お茶のお酒の楽しみ方(お茶割りの作り方)も読んでみてください。
PRODUCT
クラッチャ 足柄茶
清酒ベース/足柄茶の粉茶と抹茶のダブル使い/砂糖・香料を加えていません/25度
720ml ¥2,750・1800ml ¥4,950(税込)/蔵元直送
クラッチャを見る →日本酒で作る|白笹鼓の焼き菓子(パウンドケーキ)
日本酒も、お菓子の材料になります。米由来のやさしい甘みと吟醸の香りが、焼き菓子に奥行きを足してくれます。よく焼くタイプなので、アルコールの多くは飛びます(微量は残ります)。
うちの白笹鼓 大吟醸のような香りのある日本酒を使うと、焼き上がりにほのかな吟醸香が残ります。香りより米の旨みを生かしたいなら白笹鼓 純米吟醸でも。
材料(パウンド型1台・18cm)
- バター(無塩)100g
- 砂糖 80g
- 卵 2個
- 薄力粉 110g
- ベーキングパウダー 小さじ1
- 日本酒 大さじ2
- お好みで甘納豆や黒豆、レーズン 適量
作り方
- バターを室温で柔らかくし、砂糖を加えて白っぽくなるまで混ぜる。
- 溶き卵を数回に分けて加え、そのつどよく混ぜる。
- 薄力粉とベーキングパウダーをふるって加える。
- 日本酒を加え、お好みで甘納豆や黒豆を軽く混ぜる。
- 型に流し、170℃のオーブンで30〜35分焼く。
コツとアルコールの話:日本酒は生地に混ぜて焼くので、アルコールの多くは飛びます。和の素材(甘納豆・黒豆・きなこ)と相性がいいので、和風の焼き菓子にしたいときに向いています。香りを楽しみたいなら大吟醸、米の旨みを軸にするなら純米吟醸、と日本酒の種類で表情が変わります。日本酒の違いそのものは日本酒の種類と味の違いで整理しています。
酒粕を使ったお菓子は、こちらにまとめています
「お酒のお菓子」を調べる人の多くがたどり着くのが、酒粕です。酒粕は日本酒を搾ったあとに残るもので、チーズのような発酵の香りがあり、お菓子の材料としても優秀です。酒粕ケーキ、酒粕クッキー、酒粕の入った焼き菓子など、独特のコクが出ます。
酒粕のお菓子と使い方は、別の記事に詳しくまとめてあります。レシピや扱い方は酒粕の使い方・酒粕レシピのまとめをどうぞ。酒粕にもアルコールが含まれるので、加熱の有無で残り方が変わる点は、ここまでのレシピと同じ考え方です。
※ 写真はイメージです
まとめ:お酒のお菓子は「飛ばす・残す」で作り分ける
お酒を使ったお菓子は、香りづけのお酒を一本変えるだけで、ぐっと大人の味になります。ポイントを整理すると、
- よく焼く焼き菓子(パウンド・レモンケーキの生地)→ アルコールの多くは飛ぶ(微量は残る)
- 加熱しない/後がけ(ゼリー・プリン・アイス・仕上げシロップ)→ アルコールは残る=大人向け
- 子ども・妊娠中・授乳中・運転前・お酒に弱い方には、アルコールが残るお菓子は出さない。未成年者は飲めません
レモンの香りで作るならクラッチュ、抹茶のお茶感で作るならクラッチャ、和の焼き菓子なら日本酒、コクのある発酵菓子なら酒粕。手元にあるお酒で、まずはひとつ試してみるのがおすすめです。
お菓子に使うだけでなく、そのまま飲むアレンジも楽しめます。クラッチュやクラッチャを使った家で作るカクテルのレシピも、同じお酒の別の楽しみ方としてどうぞ。