粉茶と抹茶のダブル仕込み — 濃いお茶のお酒ができる理由と、粉茶・抹茶の違い

「お茶のお酒」と一口に言っても、お茶っぽさの“濃さ”はものによってかなり違います。香りはするけれど、なんだか薄い。そう感じた経験はないでしょうか。お茶の風味をしっかり乗せるには、何のお茶を、どう使うかが効いてきます。

この記事では、粉茶と抹茶の違いを整理しながら、その二つを重ねて使う「ダブル仕込み」で、なぜお茶のお酒が濃く・本格的になるのかを説明します。レモンサワーでいう「高果汁」のような、“中身の濃さ”の話だと思ってもらえればわかりやすいです。

※ 写真はイメージです

目次

粉茶とは

粉茶は、茶葉を細かくしたお茶です。煎茶などを仕上げる過程で出る細かい部分を集めたもので、お湯を注ぐとすっと色と香りが出ます。お寿司屋さんの「あがり」に使われることが多い、と言うとイメージしやすいかもしれません。

粉茶の持ち味は、すっきりした香りと、ほのかな渋み。お茶らしいキレを出してくれる存在です。

抹茶とは

抹茶は、てん茶という被覆栽培した茶葉を、石臼などで細かく挽いた粉末のお茶です。粉茶よりさらにきめが細かく、お湯に溶かして丸ごと飲むのが特徴です。

抹茶の持ち味は、まろやかな旨みと、深い香り、そして鮮やかな色。粉茶のキレに対して、抹茶はコクと厚みを担当する、と整理できます。

粉茶と抹茶の違いを、ざっくり整理

粉茶 抹茶
つくり方 煎茶などの細かい部分を集めたもの 被覆栽培の茶葉を挽いた粉末
味の方向 すっきり・ほのかな渋み まろやか・旨みとコク
役割 キレ・お茶らしい香り 厚み・深い香り・色

どちらが上ということではなく、得意分野が違います。だからこそ、二つを重ねると面白いことが起きます。

ダブル仕込みで「濃く・立体的」になる

粉茶だけだと、すっきりはするけれど厚みが出にくい。抹茶だけだと、コクは出るけれどキレに欠ける。そこで、粉茶と抹茶を両方使うと、キレと厚みが一杯のなかで両立します。香りの立ち上がりは粉茶、後半の旨みとコクは抹茶、という具合に役割が重なって、お茶の表情が立体的になります。

香料で「お茶っぽさ」を足すのとは、考え方が根本的に違います。茶葉そのものを二種類使って濃さを出すから、飲んだあとに残るのもつくりものではないお茶の余韻です。これが、お茶のお酒における“中身の濃さ”の正体だと考えています。

それを実践したのが「クラッチャ 足柄茶」

このダブル仕込みを、神奈川・足柄の地場茶「足柄茶」で実践したのが、金井酒造店のクラッチャ 足柄茶です。足柄茶の粉茶と抹茶を両方使い、糖類・香料は加えていません。ベースは清酒で、お茶の繊細な香りを邪魔しないように設計しています。だから水で割ると、薄い「お茶風味のお酒」ではなく、しっかり濃いお茶割りに近い一杯になります。足柄茶そのものについては足柄茶とはで紹介しています。

クラッチャ 足柄茶(粉茶と抹茶のダブル仕込み)

クラッチャ 足柄茶

清酒をベースに、神奈川・足柄の地場茶「足柄茶」を粉茶と抹茶のダブルで合わせたクラフトリキュール。粉茶がキレと香りを、抹茶が旨みとコクを受け持ち、糖類・香料に頼らず茶葉そのものでお茶の濃さを出しています。おすすめは水割り。アルコール度数25度。

720ml ¥2,750(税込)/1800ml ¥4,950(税込)

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まとめ

粉茶はキレと香り、抹茶は旨みとコク。役割の違う二つを重ねるダブル仕込みは、お茶のお酒に立体的な“濃さ”を与えます。香料に頼らず茶葉でつくった濃いお茶のお酒を探しているなら、何をどう使っているかを見てみると、味の想像がつきやすいと思います。

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