ササノネ — 日本酒蔵が奏でる、もうひとつの音
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蔵を訪ねると、いつも同じ問いが浮かびます。この場所で生まれたものは、酒だけなのだろうか、と。
金井酒造店は、醸造する酒に音楽を聴かせる「音楽醸造」から生まれた蔵です。いまは全量ではなく、一部の酒がタンクで音楽を聴きながら育っていますが、その思想はいまも酒の名前のなかに流れています。
代表銘柄「白笹鼓(しらささつづみ)」の「鼓」は、その音楽の基調——明治元年から打ち続けてきた、変わらない拍子です。丹沢の水と、米と発酵に向き合うその鼓動の上に、新しい蔵として、未来を醸す新たな楽章を重ねていく。
笹は、変わりません。変わるのは色です。白笹鼓では一本ごとにラベルの色が移ろい、ブランド全体では名前の色が移ろう——白笹、黒笹、碧笹、緋笹。けれど色が変わっても、その根にあるのは同じ笹、同じ鼓動です。新しい蔵に生まれ変わっても、過去を切り捨てて始め直すのではなく、白笹鼓が刻んできた拍子を一つも手放さず、過去のすべてを未来へ連れていく。それが、この蔵が新たな楽章に込めた覚悟です。
ササノネは、文字どおり「笹の音」。白笹鼓という鼓が刻む基調から少しだけ外れて鳴る、もうひとつの響きです。日本酒という楽譜にはなかった音を、ここで鳴らしていく。リキュールも、実験酒も、その新たな楽章のひとつです。
ミライザケ — 土地の味を、まっすぐ瓶に
ミライザケは、テロワールという概念を日本酒に持ち込んだ試みです。「その土地の気候・土壌・環境が酒の個性になる」というワインの考え方を、日本酒でどこまで表現できるか。大地(無澾過原酒)、詩歌(純米吟醸)、奏炎(辛口特別純米)の三本三様で、秦野という土地を映しています。
詳しくはミライザケ — テロワールを醸す、金井酒造店の実験室で、三本それぞれの個性を紹介しています。
クラッチュ 湘南潮彩レモン40 — 大吟醸と湯河原の夏
名前からして少し不思議なこの酒には、いくつかの自慢があります。ベースは大吟醸。そこに湯河原産レモンの果汁を40%という贅沢な比率で加えています。糖類・香料・酸味料は不使用。氷を入れて炭酸で割れば、暑い夕方にぴったりの一杯に。「湘南」という地名が冠されているのは伊達ではなく、この酒には海と夏と神奈川の空気が入っています。
クラッチュ 湘南潮彩レモン40
大吟醸ベース・湯河原産レモン果汁40%・無添加のレモンサワーの素。炭酸で割るだけで、損りたてのようなレモンサワーに。日本酒が苦手な方への贈り物にも。
720ml ¥2,750(税込)/1800ml ¥4,950
クラッチュを見る・購入する →ウメザケと湘南ゴールド — 秦野と神奈川の実り
ウメザケは、秦野産の梅を使った日本酒ベースの梅酒です。梅酒はブランデーや焼酬ベースが多いなかで、日本酒ベースを選んでいることに意味があります。米の甘みと梅の酸味が同じ発酵の文脈で溶け合い、穏やかな調和があります。
白笹鼓 ウメザケ(梅酒)
従業員が手摘みした秦野の梅を、白笹鼓の日本酒に漬け込んだ梅酒。全国梅酒品評会(日本酒梅酒部門)銀賞。甘すぎず、日本酒の旨みが生きた深い味わい。
720ml ¥2,750(税込)
ウメザケを見る・購入する →湘南ゴールドは和リキュール。神奈川で開発された希少柑橘「湘南ゴールド」のうち、青果としては規格外となった秦野産の果実を、蔵の酒と合わせて新たな道へ。透き通る淡黄色の爽やかな味わいで、「神奈川のお土産」として手渡せる一本です。
ササノネ 湘南ゴールド(和リキュール)
希少な神奈川柑橘・湘南ゴールドの和リキュール。冷やしてそのまま、オンザロックで、カクテルにも。甘酸っぱい柑橘の風味が楽しめます。
720ml ¥2,145(税込)/300ml ¥1,100
湘南ゴールドを見る・購入する →「日本酒蔵だから」作れるもの
ササノネに並ぶ酒たちは、純粋な日本酒ではありません。でも、日本酒蔵でなければ作れないものです。
大吟醸を仕込む技術がなければ、クラッチュのあの透明感は出ない。米と発酵を知らなければ、ウメザケの繊細な調和は生まれない。テロワールを酒で表現する発想は、長年、水と米と季節を相手に酒を造り続けてきた蔵にしかないものです。
ササノネは、金井酒造店の150年が別の形をとったもの。日本酒という枠を超えながら、その根はやはり秦野の水と、明治元年に蔵を興した佐野りきの意志の上に立っています。
日本酒蔵が奏でるもうひとつの音は、まだ続いています。