冬におすすめの日本酒 — 燗で飲む一本と、冷やして飲む冬だけの酒
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寒い夜に帰ってきて、温かい酒を一杯。日本酒は温度を変えるだけで表情が変わる酒なので、冬は選び方の幅がいちばん広がる季節だ。
神奈川・秦野で酒を造っている金井酒造店から、冬に向く日本酒の選び方と、温め方の考え方をまとめる。温度帯ごとの呼び方や違いは日本酒の温度に、燗と冷酒の飲み分けは熱燗と冷酒にある。
※ 写真はイメージです
冬の日本酒は、温度で選ぶ
温度が上がると、冷たいときには隠れていた旨味や甘味が前に出てくる。酸味はやわらかくなり、アルコールの角が取れる。鍋や煮込みのような、冬の濃い味の料理と合わせやすくなるのはこのためだ。
温度帯には呼び名がついている。ぬる燗は40℃前後を指す、というのが一般的な区分だ。そこから上と下に、上燗、熱燗、人肌燗といった呼び方が並ぶ。
ただし、何度がいちばんいいかは酒によって違う。同じ銘柄でも好みで変わるので、うちから「この酒は何度」と言い切ることはしていない。湯煎で少しずつ上げながら、自分の好きなところを探すほうが早い。
温め方は、徳利に酒を入れて鍋の湯に浸すのが基本。電子レンジでもできるが、湯煎のほうが温度のムラが出にくい。
燗に向くのは、香りを主役にしていない酒
大吟醸のように華やかな香りが特徴の酒は、温めると香りが変わってしまうことがある。燗にするなら、香りよりも米の旨味で立っている酒のほうが扱いやすい。本醸造や純米が選ばれるのは、この理由が大きい。
うちの定番なら、白笹鼓の本醸造と純米。本醸造は精米歩合65%で720ml 税込1,540円、純米は精米歩合65%・アルコール14度で1,760円。どちらも常温でも燗でも飲める酒だ。
冷やして冬に飲む酒もある
冬=燗、とは限らない。冬にしか出ない酒の多くは、冷やして飲む前提で造られている。搾ったばかりの新酒やにごり酒は、冷やしたときの荒さや発酵の勢いがそのまま味の中身になっているからだ。
新酒・初しぼりがどういう酒なのかは初しぼり・新酒とはにまとめてある。生酒・原酒・にごり酒の違いを知りたい場合は、そちらから読むと冬の棚の並びが分かりやすくなる。
年明けまで置いておける定番で、冷やしても常温でも飲めるものなら、黒笹Classicの特別純米。720ml 税込1,870円。
冬の食卓に合わせるなら
鍋には燗が合う。寄せ鍋でもキムチ鍋でもいいが、鍋の味の濃さに合わせて温度を変えると収まりがよくなる。あっさりした鍋ならぬる燗の辺り、濃い鍋ならもう少し上げる。
おでんのような出汁の料理には、純米の燗。出汁の旨味と米の旨味が重なる。
焼き魚、特に脂の乗ったぶりや鮭には、辛口の本醸造を常温かぬる燗で。脂を流しながら食べられる。
刺身やかまぼこのように冷たいものが並ぶ日は、燗ではなく冷やした純米吟醸のほうが素直に合う。
日本酒以外の温かい一杯
日本酒の燗とは別の選択肢として、お湯で割る酒もある。
白笹鼓のウメザケは、秦野産の梅を蔵の従業員が手摘みして、日本酒に対して梅の実を重量比40%で仕込んだ梅酒。原材料は梅果・清酒・果糖の3つだけで、アルコールは9度台。お湯で割ると梅の香りがより華やかになる。720ml 税込2,750円。
クラッチュ 湘南潮彩レモン40は、大吟醸ベースに湯河原産レモンの果汁を40%使ったリキュール。糖類・香料は加えていない。アルコール25度で、炭酸で割るのが基本だがお湯で割ることもできる。甘味を足していないので、食事の邪魔をしない。720ml 税込2,750円、1800ml 4,950円。
割り方のバリエーションはお湯割りと燗酒にまとめてある。
まとめ
冬の日本酒は温度で選ぶ。燗にするなら香りを主役にしていない本醸造や純米、冷やして飲むなら冬だけの新酒やにごり酒、年明けまで置くなら特別純米。鍋には燗、冷たい肴には冷やした吟醸。日本酒以外では、梅酒やレモンサワーの素をお湯で割る手もある。
何度がいちばんいいかは酒と好みで変わるので、湯煎で少しずつ上げて探すのが確実だ。




