神奈川で地域貢献をしたい会社の選択肢 — 県の制度・市町村の制度・地元と直接組む
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神奈川で事業をしていて、地域に何か関わりたい。そう考えたときの行き先は、大きく3つに分かれます。県の制度に乗る、市町村の制度に乗る、地元の会社と直接組む。
どれも性格がちがうので、この記事では制度の中身を公式ページで確かめたうえで、ほかの記事と同じ観点——何が要るか、何が残るか、やめるときどうなるか——で並べます。
先に断っておくと、わたしたち金井酒造店は「かながわSDGsパートナー」に登録していません(2026年9月20日時点)。以下は制度の説明であって、当蔵の実績の話ではありません。
※ 写真はイメージです
共醸パートナーは、個人と法人でプランが分かれています
- 個人の方はこちら → 個人プラン(応援プラン・限定酒プラン)の紹介(準備中)
- 法人の方はこちら → 法人向けの共醸パートナー/申込・相談フォーム
県の制度|かながわSDGsパートナー
神奈川県が、SDGsの取組を行っている企業・NPO・団体・大学を登録し、パートナー同士の連携を県が後押しする制度です。登録者数は1,673者(令和8年8月31日現在、県のページの記載)。
何が要るか
県の公式ページによれば、申請日時点でSDGsの取組を実施し、公表していることが前提で、そのうえで次を満たす必要があります。
- 基本的事項——県内に事業所があること(県内で継続的に2か年以上事業を行うと証明できる場合はこの限りではない)
- 資格——県税等に未納がない/暴力団経営支配法人等に該当しない/過去3年以内に重大な法令違反がない
- 取組——経済・社会・環境の三側面すべてに関わるSDGsの取組を実施し、対外的に公表・発信していること。さらにパートナーとして県のSDGsの取組に年1回程度以上参加し、連携が図れること
3つめが実質のハードルだと思います。「これから始めます」では申請できず、すでにやっていて公表しているのが前提という作りです。
何が残るか
申請フォームで提出し、県が内容を確認して登録(概ね翌月末までに登録・公表の予定)。登録されると、電子データで登録証とロゴが交付されます。県のページには、登録企業のメリットとして、県の中小企業制度融資による支援(SDGsパートナー支援融資)、取組事例の県による広報や県ホームページへの掲載とロゴの使用、パートナーミーティング等を通じたマッチング支援、中小企業者のSDGs経営に向けた専門家の個別支援が挙げられています。
やめるとき・続けるとき
登録して終わりではなく、年1回以上、活動実績の報告(年度単位の振り返り)が求められます。続ける手間がここに乗ると考えておくのが現実的です。
登録にかかる費用については、公式ページに記載が見当たりませんでした。必要なら県に直接確認してください。
※ かながわSDGsパートナーの内容は2026年9月20日に、神奈川県「かながわSDGsパートナーについて」(更新日2026年9月7日)で確認しました。要件・登録者数は変わるため、申請前に県の公式ページをご確認ください。
市町村の制度|企業版ふるさと納税など
市町村ごとに募集している事業はちがうので、一覧にはしません。確かめたのは、うちのある秦野市の案内です。
秦野市のページでは、企業版ふるさと納税について1回10万円以上の寄附が対象で、市内に本社がある企業からの寄附は対象外と書かれています(本社=地方税法の「主たる事務所又は事業所」)。これは制度の作りによるもので、内閣府の制度概要でも本社所在地の自治体への寄附は対象外とされています。
つまり、地元の自治体を応援したい地元の会社ほど、この制度からは外れます。そこが分かっていないと、調べた時間が無駄になります。
- 何が要るか——応援したい自治体と事業を選ぶこと、条件の確認
- 何が残るか——受領証と、自治体側の公表(制度上、寄附の代償として経済的な利益を受け取ることは禁止されています)
- やめるとき——寄附は1回ごとなので、次を出さなければ終わり
制度のくわしい条件は、企業版ふるさと納税と、酒蔵と組む地域貢献の違いにまとめました。
※ 写真はイメージです
地元の会社と直接組む
3つめが、制度を通さずに地元の会社と直接関わるやり方です。取引や契約のかたちになるので、条件は相手との話し合いで決まります。
- 何が要るか——相手を探して話す時間。ここは省けません
- 何が残るか——契約書や請求書といった書類と、相手との関係そのもの
- やめるとき——契約の期間と更新のルールに沿うことになります
わたしたちがやっている「共醸パートナー」も、このかたちです。法人向けは金井酒造店との年間契約で、締結日から1年、お申し出がなければ同じ条件で1年続きます。プランは枠の数で3つ(TSUGU 継ぐ 年30万円/MUSUBU 結ぶ 年50万円/TSUKURU 創る 年90万円、いずれも税別)。プランごとの内容(特典)の詳細は、お問い合わせください。
金井酒造店は秦野市堀山下にあり、明治元年から酒を造ってきました。仕込み水は丹沢山系の伏流水で、蔵の井戸から地下約80mの水を汲み上げています。県西の水と土地に根のある事業なので、関わる先としては分かりやすいほうだと思います。
税や会計の扱いについては、この記事では書きません。顧問の税理士さんにご確認ください。
3つを並べて、どれから動くか
| 行き先 | 何が要るか | 何が残るか | やめるとき |
|---|---|---|---|
| 県の制度(かながわSDGsパートナー) | すでに取組を実施し公表していること、県内の事業所 | 登録証とロゴ、県による広報・掲載 | 年1回以上の活動実績報告が続く |
| 市町村の制度(企業版ふるさと納税) | 自治体と事業の選定、条件の確認(本社所在地は対象外) | 受領証、自治体側の公表 | 1回ごとなので次を出さなければ終わり |
| 地元の会社と直接組む | 相手を探して話す時間 | 契約書・請求書と、相手との関係 | 契約の期間と更新のルールに沿う |
順番でいえば、すでにやっていることがあるなら県の制度、応援したい自治体が決まっているなら市町村の制度、これから何かを始めるなら地元と直接、という並びになると思います。3つは排他ではないので、組み合わせても構いません。
やり方そのものを最初から見比べたい場合は、企業の地域貢献は何から始める?に5つの選択肢を並べています。社内の通し方は稟議・予算・報告の通し方、協賛の判断は協賛を頼まれたとき、言葉の整理はCSRとCSV、ESGの違いにまとめました。
制度に合わせるか、相手と決めるか。神奈川なら選べる。
共醸パートナーは、個人と法人でプランが分かれています
- 個人の方はこちら → 個人プラン(応援プラン・限定酒プラン)の紹介(準備中)
- 法人の方はこちら → 法人向けの共醸パートナー/申込・相談フォーム